「借金のせいで家族がバラバラになってしまうのではないか…」
夜、布団に入ってもその不安が頭を離れず、眠れない日々を過ごしていませんか?
「もし自己破産なんてしたら、妻や夫、大切な子供たちの未来まで奪ってしまうかもしれない」。そんな風に自分を責めてしまう気持ち、痛いほどよくわかります。
しかし、世間で言われる「自己破産=家族崩壊」というイメージ、実は誤解だらけなんです。
正しい知識という「武器」さえ持てば、家族の生活を守ることは十分に可能です。今回は、数多くの借金問題を解決してきた司法書士法人杉山事務所の杉山一穂先生のお話をもとに、「家族への影響のホントのところ」と、「家族を守るために絶対に外せないポイント」を、包み隠さずお伝えします。
そもそも、「自己破産」で家族に迷惑はかかるの?
まず、一番大切なことからお話ししますね。法律の世界には「個人の借金は個人のもの」という大原則があります。
基本は「サイフは別々」
あなたが自己破産をしたからといって、家族が連帯責任を負わされることは、原則としてありません。
よくある勘違いですが、こんなことは起きないんです。
- 奥さんの貯金が没収される
- 旦那さんのクレジットカードが突然使えなくなる
- 子供の進学や就職にバツがつく
つまり、法的にはあなたと家族は「別人格」。あなたの傷は、家族の傷にはなりません。まずは安心してください。

【ここだけは注意】家族を巻き込んでしまう「3つの落とし穴」
「じゃあ、絶対に大丈夫なんですね?」と聞かれると、正直に言えば「例外」があります。ここを知らずに進めてしまうと、後で「こんなはずじゃなかった」となりかねません。
必ずチェックしてほしいのが、次の3つのパターンです。
1. 家族が「連帯保証人」になっている
自己破産であなたの借金はゼロになりますが、保証人の家族の返済義務は消えません。
そのため、あなたが自己破産すると、金融機関は家族(保証人)に支払いを求めることになります。
家族に突然迷惑がかからないよう、事前に必ず話し合っておくことが大切です。
2. 名義は家族だが、実質は「本人のもの」である財産
ここは意外と見落としやすいポイントです。
車の名義が奥さんでも、ローンを払っているのがあなたで、普段使っているのもあなたという場合、
裁判所は「実質的にはあなたの財産」と判断することがあります。

その場合、処分の対象になる可能性があるため注意が必要です。
これは「実質的所有」と呼ばれる考え方です。
3. 家計が同一で、生活費への影響が避けられない
持ち家や車を手放すことになると、家族も引越しや生活の変化を避けられません。
「迷惑をかけない」と言っても、それはあくまで借金を背負わせないという意味であって、
生活そのものの変化までは防げないことがあるという点は、事前に理解しておく必要があります。
自己破産手続きの5つのステップ
では、実際に自己破産を進める場合、どのような流れになるのでしょうか。家族に関わる部分も含めて見ていきましょう。
1.弁護士や司法書士に相談する
- まずは専門家に相談し、最適な手続きを選びます。

2.書類の準備
- 家計の状況、資産、借金の明細などを揃えます。この時、家族の情報(家計収支など)が必要になる場合もあります。

3.申立て
- 裁判所へ自己破産の申立てを行います。家族構成や家計簿の提出を求められることもあります。

4.破産手続き開始・免責審尋
- 「管財人」がつく場合、財産状況を詳しく調査されます。

5.免責許可決定
- 借金が免除され、生活の再建が始まります。

自己破産は「終わり」じゃなくて「再生」の始まり
「自己破産なんてしたら、家族に顔向けできない…」
そんなふうに自分を責める必要はありません。
無理に返済を続けて生活が苦しくなり、家庭の雰囲気が荒れる方が、家族にとってはずっと辛いこともあります。
実は、自己破産にはこんなメリットがあります。
- 督促の電話が鳴り止む(これだけで、家の空気がガラッと変わります)

- 家計のリセットができる(借金返済に使っていたお金を、子供の教育費や家族の団らんに回せます)

まとめ:家族を守るために大切なこと
もし、あなたが家族を守りたいと本気で願うなら、これだけは守ってください。
「専門家(弁護士・司法書士)には、絶対に嘘をつかないこと」

- 「家族にバレたくないから」と、こっそり借りた借金を隠す
- 「車を残したいから」と、直前に名義を変える
お気持ちは痛いほどわかります。でも、こういった隠し事はプロや裁判所にはすぐに見抜かれます。最悪の場合、借金がゼロにならず、本当に家族を路頭に迷わせることになりかねません。
まずは、洗いざらい正直に相談してください。「実は家族に内緒の借金があって…」と打ち明けてもらえれば、私たちは全力であなたとご家族を守る作戦を立てられます。
自己破産は、家族の未来を守るための「前向きな選択」になり得ます。
一人で抱え込まず、まずは専門家の知恵を借りてみてください。きっと、解決の糸口が見つかるはずです。

