借金を踏み倒す方法は本当?法律で解説

「もう借金が苦しい…いっそ踏み倒せたら」
そんな風に考えてしまったことはありませんか?

SNSなどでは、「借金を返さなくてもいい方法」として、さまざまな噂が飛び交っています。しかし、それらは本当に通用するのでしょうか?

今回は、よく話題にのぼる「借金を踏み倒す方法」とされる5つのケースについて、法律のプロの視点から、現実的に可能かどうかを徹底解説します。

借金で悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んで、正しい知識を身につけてください。

ケース①借金を返せるお金が本当にない場合

【結論】この場合は“事実上”踏み倒せます!

「お金がないと、給料も家財道具も全部差し押さえられるのでは…?」
そう不安になる方は多いですが、実は差し押さえには法律上の制限があります。

具体的には、以下のような財産は差し押さえが禁止されています:

・最低限必要な衣服・寝具・家具・家庭用品
・1ヶ月の生活に必要な食料品・燃料
・現金66万円以下

つまり、生活に最低限必要な財産しか持っていない場合、実質的には借金を返さなくても差し押さえされず、「踏み倒せる状態になる」のです。

どんなに借金が多くても、「お金がないから生きていけない」「死ぬしかない」と考える必要はありません。
命より大切な借金など存在しません。絶対に一人で抱え込まないでください。 

ケース②闇金からの借金

【結論】全く返す必要はありません!

ヤクザまがいの闇金からお金を借りてしまった場合。
たとえば「10万円借りて10日で11万円返せ」といった違法な超高金利の取引があった場合、一切返す必要はありません

法律上、営利目的の貸付における金利は年20%までと決まっています。
これを超える契約は無効であり、元本ですら返済不要と最高裁判所も判断しています。

闇金に関わってしまった場合は、一刻も早く弁護士や司法書士に相談しましょう。

ケース③夜逃げする

【結論】踏み倒しはできません

「住民票を移さずに引っ越せば、債権者に見つからないのでは?」と考える方もいますが、これは完全な誤解です。

債権者は、相手の住所が分からなくても、裁判を起こすことができます
本人不在のまま裁判が進行し、知らぬ間に敗訴し、財産が差し押さえられることもあります。

夜逃げは、現実的に踏み倒しに繋がらず、デメリットしかない危険な行動です。

ケース④結婚して名字を変える

【結論】こちらも不可能です

「結婚して名字が変われば、借金もリセットされるのでは?」
これも完全な誤解です。

金融機関は、戸籍などを通じて本人確認が可能です。
名字が変わっても、同一人物であることは簡単に確認できます

したがって、結婚や改名によって借金から逃げることはできません 

ケース⑤借金の時効を待つ

【結論】ほぼ不可能です

借金には「消滅時効」という制度があり、一定期間が経過すると返済義務が消える可能性があります。

その期間は次のいずれか早い方です:

  • 債権者が「請求できると知ってから」5年
  • 債権者が「請求できるようになってから」10年

一般的には、最後に返済した日から5年が目安です。

しかし、現実には債権者が裁判を起こしたり内容証明を送るなどして、時効の進行を止める(中断させる)ため、5年放置されるケースは極めて稀です。

「催促状が届く限り、時効は成立しない」と思っておいた方が良いでしょう。

借金を合法的に減らす、または無くす3つの方法

ここまでご紹介してきたとおり、借金の踏み倒しは現実的ではなく、リスクばかりです。
実行すれば、

  • 財産の差し押さえ
  • 連帯保証人や保証人への請求

といった重大なデメリットが発生します。

借金問題を解決するには、リスクの高い「踏み倒し」ではなく、法律に基づいた手続きを選ぶことが大切です。
ここでは、借金を合法的に減らす・無くすための3つの方法をご紹介します。

1.任意整理:利息カットで月々の負担を軽減

任意整理とは、債権者(貸し手)と交渉し、将来の利息をカットしてもらう手続きです。
元本(借りたお金)は減りませんが、月々の返済額が減るため、無理なく返済を続けられるのが特徴です。
 ・財産を手放す必要なし
 ・裁判所を通さずに手続き可能
 ・借金額が少なめの方に向いている

2.個人再生:借金を大幅に減額し、分割で返済

個人再生は、裁判所を通じて借金を1/5~1/10に減額し、3〜5年かけて返済していく制度です。
住宅ローン特則を使えば、自宅を守りながら借金を減らすことも可能です。
 ・大幅な減額が可能
 ・財産を守れる
 ・安定収入がある人に向いている

3.自己破産:借金をゼロにする最後の手段

自己破産は、裁判所に申し立てることで、税金など一部を除くすべての借金が免除される制度です。
ただし以下のような制限があります。
 ・家や車などの財産は基本的に処分される
 ・保証人がいる借金は、保証人に請求がいく

【まとめ】

今回は、よく話題に上がる「借金を踏み倒す方法」について、5つのケースを検証してきました。

どのケースも、現実にはリスクが大きく、踏み倒すことは非常に困難です。財産の差し押さえや保証人への影響など、大きな代償を伴う可能性があります。

借金に苦しんでいる方は、無理に隠れるのではなく、正しい手続きで解決する道を選んでください。
債務整理であれば、借金を合法的に減額したり、ゼロにできる可能性もあります。

杉山事務所では、任意整理・自己破産・個人再生など、状況に合わせた解決方法をご提案しています。
まずは一人で悩まず、お気軽にご相談ください。