知らないと大損!離婚時の不動産・財産分与で失敗しない5つの鉄則

離婚時の財産分与において、もっとも頭を悩ませるのが「不動産(自宅)」の扱いです。現金とは違い、簡単に切り分けられない不動産は、名義やローンの状況によって手続きが非常に複雑になります。

安易な判断で放置すると、数年後に「家が売れない」「相手の借金を背負わされる」といった事態を招きかねません。

今回は、司法書士の視点から、不動産の財産分与で後悔しないための5つの重要ポイントをプロが詳しく解説します。

1. 「今の価値」を正しく把握する:購入価格は忘れる

まず最初に行うべきは、その不動産の「現在の市場価値」を正確に知ることです。よくある間違いが、購入時の価格や住宅ローンの残高を基準に考えてしまうこと。

査定は「時価」で行う: 財産分与の基準は、あくまで「今売ったらいくらになるか」です。

プロの査定を利用する: 固定資産税の評価額は、実際の売却価格より低く設定されていることが多いため、参考になりません。複数の不動産会社に査定を依頼し、現実的な「相場」を把握しましょう。

2. 住宅ローンと名義の「不一致」を解消する

ローンが残っている家の場合、「誰が住むか」と「誰が払うか」をセットで整理する必要があります。

金融機関への確認が必須 銀行に無断で名義変更を行うと、契約違反としてローンの残金を一括返済するよう求められる恐れがあります。事前に金融機関への相談を忘れないでください

保証人リスクの解消 自分が住まなくなる場合でも、もし「連帯保証人」や「連帯債務者」になっていれば、相手の支払いが滞った際に返済義務が生じます。離婚時にこの「保証人関係」を解消できるかどうかが、将来の安心を左右します。

3. 「売却」か「継続居住」か。共有名義は必ず解消

離婚後の選択肢は大きく2つですが、どちらを選ぶにせよ「共有名義のままにする」ことだけは避けてください。

⚠️売却して現金化: もっともシンプルでトラブルが少ない方法です。売却益を分けることで、金銭的な清算を明確に終えられます。

⚠️どちらかが住み続ける: お子様の環境を変えたくない場合などに選ばれますが、この際、住まない側の持分を買い取るなどして、必ず単独名義に変更しましょう。

⚠️【警告】共有名義の放置リスク: 離婚後に相手が再婚したり、相続が発生したりすると、家の売却やリフォームに相手(またはその親族)の同意が必要になり、権利関係が泥沼化します。

4. 「公正証書」の作成で口約束を法的な盾に変える

離婚時の条件がまとまったら、必ず「公正証書」を作成してください。これは公証役場で作成される公的な書面です。

強力な執行力: もしローンの支払いや代償金の支払いが滞った場合、裁判を経ることなく、相手の給与や財産を差し押さえる「強制執行」が可能になります。

「言った・言わない」の防止: 将来、相手の気が変わったとしても、公正証書があれば法的な証拠として機能し、自分を守る強力な武器になります。

5. 法律と不動産の「複合知識」を持つ専門家へ

不動産の財産分与は、法律(司法書士・弁護士)と不動産実務の両方の知識が必要です。

💡専門家へ頼るメリット: 名義変更の手続きから、具体的な計算、必要書類の準備までをスムーズに進められます。

💡まずは無料相談から: 費用が心配な場合でも、まずは無料相談を行っている事務所に足を運び、不明点をクリアにすることをお勧めします。専門家のアドバイスを受けることが、結果として「思いもよらぬ損失」を防ぐ一番の近道です。

まとめ:後悔のない再出発のために

不動産の財産分与を「知識がないまま」進めることは、将来にわたる大きなリスクを抱えることと同義です。

一つひとつのステップを丁寧に進め、特に「共有名義の解消」と「公正証書の作成」を徹底してください。自分たちだけで解決しようとせず、早めに専門家へ相談することが、納得感のある新しい生活への第一歩となります。

司法書士法人 杉山事務所では、不動産にまつわる法的トラブルの解決をサポートしています。お悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。